コーヒーはフライパンでも焙煎できる?普通に買うよりコスパがいい?
コーヒー、フライパンで焙煎できると聞いたことがあります。しかも仕入れが普通の焙煎豆よりも安いとかで一部のコーヒーマニアは自分で焙煎している人もいるとか。フライパンならすでに自宅にあるので始めやすいですしね~。
そこで今回はコーヒーをフライパンで焙煎する方法とその手順、おすすめできるかどうかについて紹介します。
めっちゃめんどくさかった
私も昔フライパンで焙煎したことがありますが、結論から言えばめちゃくちゃめんどくさかったです。しかし、一応普通にコーヒー豆を買うより価格面では上でした。コスパ自体は微妙です。
趣味の範囲で楽しむとかであれば問題ありませんが、これからずっと生豆だけ買ってコーヒー代を安く抑えるとかはやりたくないです。
[speech_bubble type=”think” subtype=”L1″ icon=”悲しみ.jpg” name=”りん”]とにかく手間がかかった…[/speech_bubble]フライパン焙煎の手順は?
焙煎の手順としては、
・欠点豆を除く
・コーヒー豆を洗って皮(チャフ)を落とす
・フライパンに淹れて乾燥させつつ焦げないように混ぜる
・パチパチ弾ける音(ハゼ)を待って好みの焙煎度合いで止める
・扇風機やドライヤーなどで風を当て、熱を冷ます
・味が落ち着くまで数日(2日くらい?)待つ
・欠点豆や焦げ豆を除く
この流れです。ちなみに、フライパン焙煎は200g~400g程度の豆みうぁlsk
欠点豆を除く
生豆が届いて真っ先に行う作業が欠点豆を取り除く作業です。これをハンドピックといいます。まずここが面倒くさいポイントその1なのですが、生豆の中にカビていたり虫食いのものがあったり欠けていたり真っ白になって死んでいたりする豆があります。また、石やガラスなどの異物が入っていることもあります。
これらを取り除かなければ風味が大きく損なわれることはもちろん、最悪コーヒーミルが故障することもあるため念入りに行わなければありません。
コーヒー豆を洗って皮(チャフ)を落とす
この行程は別に行わなくてもいいですが、実際に焙煎を始めるとチャフと呼ばれるコーヒーの表皮がめっちゃ飛びます。コンロの掃除が大変になるので事前に洗ってできる限り落としておくといいでしょう。
事前に洗うのは本当に効果があって、体感8割くらい焙煎中に飛び散るチャフが減った気がします。
フライパンに淹れて乾燥させつつ焦げないように混ぜる
ここからが実際の焙煎スタートです。洗った豆をある程度拭いたらフライパンに入れて火をかけます。ここでフライパンに蓋をし、3分くらい放置するといい具合に水が抜けるので豆が軽くなり、フライパンを動かしやすくなります。
水抜きが終わったら混ぜます。フライパンだけを振るのは重いので、木べらなどを利用して混ぜると便利です。
カレーを混ぜるみたいな感覚で混ぜずに放置していると確実に焦げるので、しっかり混ぜましょう。フライパンで焙煎する以上焼きムラは避けられませんが、少しでも減らしたいですよね(風味がチグハグになる)
パチパチ弾ける音(ハゼ)を待って好みの焙煎度合いで止める
しばらく豆を混ぜていると、パチパチという小気味よい音が聞こえます。これはハゼと呼ばれているもので、チャフが剥がれます。事前に豆を洗っておくことでハゼ中に出てくるチャフを減らせます。
ちなみにこのハゼは数分後にもう1度起こります。1回目のハゼは1ハゼ、2回目は2ハゼなんて呼ばれてます。わかりやすいことこの上ないですね。
2ハゼが終わってすぐに焙煎をやめるといい具合の焼き加減になっていることが多いです。ただ、こればかりは豆の種類や水分量、さらに目的の焙煎度合いにも依るので見本となる焙煎豆を近くに置いていると分かりやすいです。
扇風機やドライヤーなどで風を当て、熱を冷ます
焙煎が終わったらすぐに火を止め、ザルに豆を移して扇風機などで風を当てます。のんびりしていると予熱で焙煎が進んでしまい、予定よりも苦いコーヒーができてしまいます。
慣れないうちは「このくらいかな?」よりも早めの段階で焙煎を止めましょう。マカロンを作るときのマカロナージュみたいな感じですね(伝わらない)
欠点豆や焦げ豆を取り除く
[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”あなた”]最初にやったはずなんだけど…[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”me.jpg” name=”りん”]焙煎してから欠点豆だと分かることがあるし、焦げてたら風味が落ちるのでそれも取らないとね…[/speech_bubble]焙煎が完了して手で触れるくらい冷ましたら、最後にハンドピックを行います。焦げているものや焙煎ができずにずっと白いままの豆(死豆など)がよく分かります。必ず除去しましょう。
以下の記事では代表的な欠点豆が写真付きで詳しく載っているので参考にどうぞ。
味が落ち着くまで数日(2日くらい?)待つ
コーヒーは焼きたて・挽きたて・淹れたてのものが美味しいとされていますが、焼きたてよりも数日待ったほうが味が安定します。というのも焙煎したてでは炭酸ガスが多すぎ、お湯を注いだときの隙間ができるのでうまくお湯と粉が接触しないということが起こります。
ただ、せっかく自分で焙煎したのであれば焼きたての豆を楽しむことも醍醐味だと思います。私も焼いて冷ましてすぐ淹れましたが、正直そこまで大きく味が劣るということはありませんでした。
以上が大まかなフライパン焙煎の流れです。めんどくさそう?分かります。
生豆はそこまで安くない
フライパン焙煎は生豆を購入するので安上がりでは?と思われるかもしれませんが、実際安いには安いです。ただ、ハンドピックで取り除く分を考えるとそこまで?という感じです。
私が生豆を購入した生豆本舗では生豆が焙煎豆の約7割の値段で販売されていました。例えばブラジルNo.2が焙煎豆だと100g126円で生豆が90円、コロンビア・スプレモが焙煎豆で182円で生豆は130円という具合です。
ちなみに高級なパナマのエスメラルダ農園のゲイシャコーヒーも焙煎豆が100g12,432円で生豆が8,880円でした。一般的な豆も高級な豆も生豆だと7割くらいですね。
しかし、これらはあくまで欠点豆を含んだ重量です。焙煎豆は基本的に欠点豆を取り除いているのでこれらの価格差はかなり縮まります。なので業務レベル(数100kg単位)で購入でもしない限りさほど安くはなりません。
器具を買えるなら検討の余地はある
フライパン焙煎はこのように手間が多いですが、家庭用の焙煎機が販売されているのでそちらを購入すると多少た手間が抑えられます。チャフの処理が簡単になるので快適さは増すかと思います。
ちなみに業務用は数百万円~数千万円レベルでかかってくるので「へー、焙煎士さんすごいな~」って思ってます。コーヒー関連のコマーシャル機ってエスプレッソマシン然り焙煎機然り、吃驚するほど高額ですよね。
自分で焙煎するのは趣味の領域
フライパン焙煎でも家庭用のロースターでも、自分で焙煎するのは完全に趣味の領域です。確かに購入価格自体は安くなりますが、それにかかる手間が釣り合っていない気がします。ハンドピックで量が変わりますし、この記事で紹介したすべての行程合わせると1時間以上かかってます。
私のように時間に余裕のある学生であれば問題ないかと思いますが、忙しい社会人の方であれば流石に難しいですよね。なので挑戦するのであればあくまで趣味であると割り切りましょう。
時間はともかく、クオリティに関しても最初は厳しいものがあります。私も初めてフライパン焙煎をしたときは焼きムラがあったり生焼けがあったりして全然美味しくありませんでした。生豆を1kg買ってしまったので数回焙煎したので多少飲めるレベルにはなりましたが、やはり買ってきた焙煎豆の方が断然美味しいです。
これは趣味のお菓子作りみたいな感じですね。コストは大分違いますが。
まとめ
「フライパン焙煎」などで調べるとやり方はいくつか載っていますが、その面倒くささに関してそこまで触れている記事があまりありませんでした。
コスパは悪いし手間もかかるのでおすすめ!とは言えませんが、やってみたら楽しいと思えることもあるかもしれません。私はそこまで楽しめませんでしたが…
フライパン焙煎はあくまで趣味の1つとして楽しむにはいいのかな~といった感じです。